帯状疱疹(たいじょうほうしん)について
季節の変わり目に入り、帯状疱疹の患者様が増えてまいりました。
そこで今回は、帯状疱疹の疾患についてご紹介したいと思います。
<帯状疱疹とは?>
初めて水痘・帯状疱疹ウイルスに感染すると、まず水ぼうそうを発症します。
治った後もウイルスは体内に潜伏し続け、加齢や疲労等により免疫力が低下すると、潜んでいたウイルスが再び活動を始め帯状疱疹として発症します。
早期に治療することで症状を軽くし、発症後の神経痛のリスクを減らすことができます。
<発症年齢>
50歳代~70歳代に多くみられますが、過労や過度のストレスが引き金となり若い方に発症する事も珍しくありません。
<症状>
皮膚の違和感やピリピリした痛み、身体の片側の神経に沿って帯状に盛り上がった赤い斑点、水ぶくれが現れます。
皮膚症状が治った後も、後遺症として神経痛が残ることもあります。
<治療>
抗ヘルペスウイルス薬を内服します。ウイルスの増殖を抑え、症状をやわらげ治るまでの期間を短縮します。
症状に応じて、外用薬や鎮痛薬を併用する場合もあります。
<発症後の日常生活の注意>
🌸安静にしましょう
🌸患部を冷やさないようにしましょう
🌸患部は清潔にしましょう
🌸小さなお子さん・妊婦さん・ご病気などで免疫の下がっている方との接触は控えましょう
<帯状疱疹予防>
帯状疱疹予を予防するワクチンがございます。
発症を完全に防ぐものではありませんが、発症した際の症状の軽減にも効果があります。
約5年間効果が持続するといわれています。
ワクチン接種はご予約制、自費となりますので、ご興味のある方はお問合せくださいませ。
口角炎・口唇炎について
すっかり秋めいて、乾燥の時期に入りましたね🍁
本日は口角炎・口唇炎についてご紹介致します。
☆口角炎・口唇炎とは
口角が切れたり、カサカサしたり、赤み等の炎症が唇にあらわれる病気です。
☆原因
・食生活の乱れによるビタミンB群の不足
・舌で唇をなめる癖がある
・食べ物やリップ等の化粧品による刺激
☆治療法
ビタミンB群を補う飲み薬や炎症を抑えるステロイドの塗り薬、唇を保護する保湿剤を使用します。
☆日常で気をつけたいこと
・バランスのとれた食生活を意識しましょう。
・唇を乾燥させないよう保護剤を塗りましょう。
少しでも気になるご症状ございましたら、お気軽にご受診ください。
2018/11/12リンゴ病(伝染性紅斑)について
11月に入り、より一層寒くなってきましたね🍁
本日はリンゴ病(伝染性紅斑)についてご説明致します。
🌸リンゴ病とは?
ヒトパルボウイルスB19による感染症です。
潜伏期は14日前後と考えられています。
冬から初夏にかけて、各地の小学校・幼稚園・保育園などで流行します。
多くは幼少児(2~12歳)に発症することが多いですが、乳児、成人が発症する場合もあります。
🌸症状
顔の両頬に平手打ちされたような、「蝶形紅斑」という赤みが出るのが特徴的です。
その後手足や体幹に網目レース状の模様が現れます。
🌸治療
おおよそ2週間前後で自然治癒しますが、発熱などがある場合にはお薬を処方する場合があります。
発疹が出てくる前に微熱や咳・くしゃみ・関節痛・筋肉痛がある場合が多いです。
発疹が生じてりんご病と診断された時には、すでに感染力はないとされています。
そのため出席停止対象にはなりませんので、普段通り登園・登校は可能です。
🌸妊婦さんの感染について
妊婦さんが感染すると胎児水腫を生じ流産する可能性があるため、注意が必要になります。
気なる症状がある場合は、お早めにお越しください。
2018/11/05掌蹠膿疱症について
こんにちは!そろそろ紅葉の季節ですね🍁
今回は掌蹠膿疱症についてご紹介致します。
🍁掌蹠膿疱症とは?
手のひらや足底に直径1~5mm程度の膿疱ができる慢性皮膚疾患です。
膿疱は次第に乾燥して黄色のカサブタとなり、最終的にはがれ落ちるのが特徴です。
この過程で赤みや痒みが出たり、爪の下にも膿疱が生じ爪が変形することもあります。
まれに手足以外にも膿疱が生じたり、ひじやひざに乾癬のような皮疹が出ることがあります。
🍁主な原因
扁桃炎や中耳炎などの病巣感染や、長期喫煙、金属アレルギーなどが関係していることがありますが、はっきりとした原因は現在のところわかっておりません。
また、膿疱の中からはウイルスや細菌は見つかっていないため、他の人に感染することはありません。
🍁治療方法
原因となっている病巣を治療すると治癒することが多いですが、病巣が不明の場合対症療法となります。
まずステロイドの外用剤にて治療をし、症状によっては内服を処方します。
※症状は軽快と増悪を繰り返すことが多いですが、3~7年で軽快すると言われております。
気になる症状がある方は一度ご来院ください^^♪
2018/10/29白斑について
今回は白斑についてご紹介致します。
☆白斑とは
皮膚の色が白く抜けてしまう病気です。
☆症状
症状の現れ方は3種類あります。
①限局型→局所的に症状が現れる
②汎発型→全身いたるところに症状が現れる
③神経分節型→皮膚の神経に沿って症状が現れる
☆原因
明確には特定されていませんが、過度のストレス等で自己免疫や自律神経に異常がおき、色素細胞(メラノサイト)が減少、又は破壊されることが原因とされています。
遺伝で発症する可能性もあります。
☆治療法
当院ではステロイドの塗り薬を使用した治療を行います。
症状によっては光線療法等をお勧めする場合がございますが、近隣の総合病院へご紹介する形となります。
☆日常で気をつけること
・日焼け対策をしっかりしましょう。
色素細胞が減少することで日焼けしやすくなるのと、日焼けをすることにより症状の出ているところがよりハッキリしてしまうため注意が必要です。
・極力ストレスを溜めない生活を心がけましょう。
白斑は自然治癒しにくい病気です。
少しでも気になるご症状がございましたらご受診ください。
秋の花粉について
だんだん肌寒い季節になってきましたね🍂
本日は【秋の花粉】についてご説明致します。
🌰秋の主な花粉
・ブタクサ・・・ブタクサ花粉はスギのように遠くまで飛びません。粒子が小さいため気管支に侵入しやすいため注意が必要です。
・カナムグラ・・・道端や荒地などの日当たりの良い場所に生育する。
・イネ科(カモガヤ・オオアワガエリ)・・・収穫時期に伴って花粉が多く飛散する。
・ヨモギ・・・ブタクサ花粉とともに秋の花粉症の原因として有名。気管支喘息の悪化因子にもなり、特に食物アレルギーとの関連性も注意する必要がある。
・スギ・・・この時期のスギ花粉の飛散量はごく少量と言われている。
草本花粉(そうほんかふん)と言う、草の花粉が飛散するのが秋の花粉の特徴となります。
🌰症状
・透明でサラっとした鼻水がでる。
・1週間以上鼻水やくしゃみが続いている。
・目と鼻に痒みをともなう。
・1日中くしゃみが止まらないことがある。
・熱があっても微熱程度で高熱ではない。
上記項目が当てはまる数が多いと花粉症の可能性が高いでしょう。
🌰花粉症対策
・草むらに近寄らないようにしましょう。
・マスクや眼鏡の着用をしましょう。
・手洗い・うがいをしましょう。
・外出から帰った際や洗濯物を取り込む際は花粉を払い落しましょう。
・本格的な花粉症時期に入る前に、早めに病院でお薬をもらいましょう。
症状に合わせた内服薬や点眼薬をお出しします。
気になる症状があれば、お早めにご相談ください。
自家感作性皮膚炎
こんにちは!
今回は自家感作性皮膚炎についてご紹介致します。
🌰自家感作性皮膚炎とは?
体のある部位に生じた皮膚の強い炎症(原発巣)が悪化し、広範囲に痒みを帯びた丘疹(散布疹)が多発する状態です。
原発巣となる疾患は、接触性皮膚炎や貨幣状湿疹(発疹の形が円形や楕円形で貨幣に似ている症状)の頻度が高いですが、アトピー性皮膚炎や足白癬、熱傷などもあります。
メカニズムは明確には解明されていませんが、元となる原発巣が適切に治療されなかったり、掻きむしったりすることで細菌感染が生じ、全身にアレルギー反応を起こすという説もあります。
🌰主な症状
原発巣の発症から散布疹の発現までの期間は5日間~数週間が多く、手のひらや足の裏に直径1mm程度の水疱が多発し、次第に膿んできます。
症状はほぼ対称的に現れ、腕や足、体幹、顔面、首の順に出やすく、強い痒みと悪寒や発熱、食欲不振などの全身症状を伴う場合もあります。
🌰治療方法
まずは原発巣に対しての治療が必要です。
細菌感染が関与している場合は抗菌薬の内服をし、散布疹にはステロイドの外用や抗アレルギー薬などを内服します。
乾燥を伴う場合には保湿剤を外用したり、入浴中にタオルで強く擦ったりしないように注意しましょう。
気になる症状がある方は、お早めにご受診ください♪
2018/10/09アトピー性皮膚炎について
今回はアトピー性皮膚炎についてご紹介致します。
☆アトピー性皮膚炎とは?
強い痒みを特徴とする、長年にわたり良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性の皮膚炎です。
強いかゆみのため、かき傷が多くみられ、夜間の睡眠が妨げられることもあります。
☆原因
アレルギーが原因で発症する方や、乾燥で皮膚のバリア機能が低下している方、親からの遺伝等が原因とされています。
☆症状
痒みを伴う湿疹が全身に現れます。
鳥肌の様にザラザラし皮膚が厚くなる、かたくなった発疹が目立つのが特徴です。
☆治療
炎症を抑えるステロイド剤や乾燥を防ぐ保湿剤、痒みを抑える抗アレルギー薬等を使用します。
治療により症状が落ち着いても、環境の変化やストレスで急激に悪化する場合あります。
定期的に受診し、医師から皮膚の評価を受けましょう。
☆日常生活で気を付けること
①アレルギー素因の除去
室内の掃除をこまめに行い、お天気の良い日はお布団をよく乾かしましょう。
エアコンのフィルターもカビが繁殖しやすいです。特に梅雨入り前は念入りにお掃除しましょう。
②スキンケア
入浴時は、皮膚の乾燥を防ぐために石鹸やシャンプーの使い過ぎに注意しましょう。
衣類はウールを避け、木綿の低刺激性のものがお勧めです。
アトピー性皮膚炎の方向けに、低刺激のスキンケア用品のご案内とサンプルのご用意がございます。
ご希望の方はスタッフまでお問合せください♪
これから段々と肌寒くなっていき、乾燥でアトピー症状がひどくなる方もいらっしゃると思います。
気になる症状ございましたら、お早めにご相談くださいね(*^-^*)
ジベルばら色粃糠疹(いろひこうしん)について
本日は「ジベルばら色粃糠疹(じべるばらいろひこうしん)」につていご紹介致します。
🌸どんな病気?
比較的若い方(10~30代)に出来やすく、また夏より冬に多いと言われています。
原因は「何らかのウイルス感染による二次的な反応」と考えられていますが、詳しいことは不明です。
他の方に感染することはないため、登校や出勤への制限はございません。
🌸症状
最初に出る症状はヘラルドパッチと呼ばれ、2cm~3cmの楕円形で周りがかさかさした皮疹が出ます。
ヘラルドパッチが出てから1~2週間で、より小さい紅斑が身体・手足に多発します。
背部などではクリスマスツリー様の配列がみられるのが特徴的です。
痒みは比較的少なく、1~2か月で自然治癒します。
🌸治療
1~2か月で自然治癒する為、治療は対症療法になります。
痒みの症状が強い場合は内服薬や外用薬を処方します。
薬疹やウイルス性発疹などの病気と識別することが難しい為、気になる症状がございましたら、早めに受診しましょう!
手足口病
こんにちは!今回は手足口病についてご紹介致します。
手足口病とは、ウイルス(エンテロウイルスやコクサッキーウイルスなど)が原因で発症する感染症です。
ほとんどは小児で、6歳未満の小児が80%を占めますが、まれに大人にも感染します。
◯症状
潜伏期間は3〜7日で、口の中の粘膜や手のひら、足の裏、足の甲などに水疱状の発疹が現れるほか、下痢や嘔吐などの消化器症状が出る場合もあります。
1〜3日間発熱することがありますが、37度台とそれほど高くないことが多いです。
また、口の中の水疱がつぶれてできる口内炎の痛みで食欲不振が強いと、脱水症状を引き起こすことがあります。
重症化すると、ごく稀に髄膜炎を起こすこともあるため注意が必要です。
◯感染経路と対策
●飛沫感染
感染者のくしゃみや咳と一緒に飛び出したウイルスを吸い込むことで感染します。
●接触感染
感染者が触れたドアノブやおもちゃなどに触れることによりウイルスが手に付着し、その手で目や鼻、口などに触れることで、その部位の粘膜から体内に入り感染します。
主に水疱液からの接触感染です。
●経口感染
感染後は口(呼吸器)から1〜2週間、便から2〜4週間にわたってウイルスが排泄されます。
乾燥した便の粒子を吸い込んだり、トイレやおむつ替えの後で十分に洗っていない手で顔などに触れたりすることで感染します。
🌟以上のような感染を防ぐために、こどもの排泄後や赤ちゃんのおむつ交換の後はしっかりと手洗い・手指消毒をし、身の回りの物も消毒するようにしましょう。
◯治療法
自然に良くなることもありますが、症状によっては抗生物質や解熱鎮痛薬の内服を処方します。
口内炎や喉の痛みがある場合は、刺激が少なく喉ごしのよいもの(冷たい飲料、ゼリー、果物すり下ろし)などを食べるようにしましょう。
🌟感染力が強いため、保育園や幼稚園、学校によっては出席停止となる場合がございます。
気になる症状がございましたらお早めにご受診ください。